筆者
上原 りょう
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代表作
「教え子は実は狐(略してJK)」
「催眠授業 女教師・春宮綾華は絶対堕ちない」
「救国征戦記 首輪の剣姫と鬼の王」
「異類婚姻譚 ―狐嫁と結婚しました。」 他多数
登場人物-明穂国
大神 暁月
明穂国の姫武者。
母親が妾腹で非嫡子のため、嫡子である妹を守るため武芸に励んでいた。
陰謀により、国を追われる。
夜藝 朝霧
父兄と共に流浪している夜藝一族の娘。
夜藝一族でありながら、鍛冶の技を習得しておらず、自らの血族に関する秘密も教えられていない。
夜藝 隼人
朝霧の兄。
夜藝一族らしく、鍛冶の腕もあるが、剣術も遣える。
幼い頃の出来事が元で、父親に対して確執を持っている。
大神 十六夜
明穂国の国主。
病のため、長く籠の鳥のような生活を送ってきた。
暴漢に襲われ負傷した隼人を助ける。
あらすじ |
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敵襲!!――――――城はごうごうと炎と黒煙に巻き上げられ、足元には死体が累々と転がっていた。; この国を護るためには生きねばと叱咤し、自分に後を託して死んでいった者たちの為にも暁月は生き延びなければならなかった。 死んでしまいたいとさえ思う傷を負ったとしても、血と肉によって作られた茨の路を進み逃げなければならない。 例えそれが未曾有の災いと戦う道に続くのだとしても…………。 |
序章・真紅の女武者・1女神が闇に対して抱いた“恐れの感情”は、巨龍となって顕現した。 しかし女神の兄弟神の武勇により、巨竜は封印されることとなった。 時は経ち……華虚後期の明穂国では内乱が始まっていた。 |
序章・真紅の女武者・2赤橋光忠・広時の兄弟に命を救われ、ようやく落ち着いた暁月。 広時が見つけた集落に、身を寄せ傷の手当をするが……。 そこにも追手が迫っていた!! |
第一章 夜藝の衆・1賑やかに蝉時雨が鳴く頃、夜藝朝霧は、父と兄と共に故郷を離れて旅をしていた。 とある街で、前国主が姦婦に唆され悪政を布き、現国主の姉である暁月がその姦婦を討ったという噂を聞く。 朝霧は、自分と同じ年ごろの現国主とその姉に憧れを抱くのであった。 |
第一章 夜藝の衆・2一家が街で行商をはじめたその日、街に入る時に見た白装束の集団とすれ違う。 白装束は悪政の象徴であるはずの塔《光の階》への参拝者で、国主の姉が姦婦を 討った後に、繁栄の象徴としたという情報を朝霧は聞く。 |
第一章 夜藝の衆・3懸命に逃げる朝霧と常成だが、馬に騎乗した野盗共に追いつかれてしまう。 ついに朝霧は捕まり、男たちに乱暴されようとするその時―― 父娘の目の前に、青毛の馬に跨った女武者が現れた! |
第一章 夜藝の衆・4朝霧は女武者《玉葉》と供に、隼人を探すが見当たらなかった。 そうする内に、玉葉の仲間の男達が現れ、玉葉は外部の人間との接触を咎められる。 目撃者を見逃せぬとして、朝霧は捕われてしまう。 |
第二章 隠れ里・1カンカンカンッ!――鳴り響く鉦の音に叩き起こされた朝霧は何事かと慌てるが 玉葉はただの集合の鉦の音だと説明する。 集められた里人に紹介され、父娘は里で仕事を始めることになった。 |
第二章 隠れ里・2武衛の里での仕事の初日がどうにか終わり、戻ってきた常成は固い表情で、 朝霧に「話がある」と切り出した。 その話の内容に朝霧は息を呑む――!! |
第三章 宿業の病・1里へ連れ戻された朝霧達は玉葉と道三の尽力により、今回限り、と許される。 しかし朝霧は玉葉に聞かずにはおれなかった。 あなたは賊の仲間なのか、と―― |
第三章 宿業の病・2部屋の隙間からしろが逃げ出した。 朝霧達が逃走の気配を見せると、彼女の監視を担う玉葉が罰せられる。 焦ってしろを追いかけた先で朝霧が見たものは!? |
第三章 宿業の病・3久々に父に会っ朝霧は、玉葉の病について質問する。 一方、十六夜に助けられた隼人は、城で室外に出れない生活を送っていた。 身体が動くならと、十六夜に誘われ散策することになったが、突然十六夜が倒れ――!? |
第四章 滝川の死闘・1子供たちに文字を教えていた玉葉のところに里の女性が陳情にやって来た。 常から雷獣衆が現里長の息子である獅勇の威を借り、弱い里の者に横暴を働いていた。 雷獣衆を諫めるために出向いた玉葉は――!? |
第四章 滝川の死闘・2玉葉が次の長となることが、為宗により村へ周知されることとなった。 合点いかない玉葉に為宗は、里の本来の目的を見据え、獅勇では駄目なのだと述べ、 長となることを玉葉に促すのだった。 |
第四章 滝川の死闘・3仕事が終わり、玉葉の館へと雷獣衆に連行される朝霧は、道が違うと気付く。 その瞬間、背後から口を押さえられ、暴れたら殺すとおどされる。 玉葉を殺すためにおびき寄せる餌にすると言われて朝霧は――? |
第四章 滝川の死闘・4玉葉は獅勇に雷獣衆らの処遇や朝霧親子の待遇を改めさせた。 後日、玉葉と朝霧は、朝霧の兄を捜し山を降りる。 そこで見かけた絵画に描かれた人物の姿に玉葉の顔色が変わる…。 |
第四章 滝川の死闘・5二人の猟師は気だるげに山道を歩いていた。 朝から何も獲物にありつけていないからだ。 ようやく獲物を見つけたと思ったら、それは死にかけの人間だった。 |
第五章 籠城線・1眠っていた朝霧と玉葉は荒々しく叩かれる扉の音に起こされた。 真夜中の訪問者によって告げられたのは―― 明穂の軍勢が武衛の里に迫っているという報せだった。 |
第五章 籠城線・2砦へ向かう兵の数を少しでも減らすべく、獅勇は疾風と共に 森の中で遊撃戦を繰り広げていた。 玉葉は奇襲をしかけてきたと一団と戦っていた。 武衛の民と明穂国の戦いの行方は――! |
第五章 籠城線・3かつての家臣――有村左近を玉葉(暁月)が討ち、武衛の里は明穂国の討伐軍を退ける。 現状の確認とこれからのことを話そうと集った玉葉たちの耳に悲鳴が聞こえる。 あわてて空を見上げる玉葉の目に映ったのは、巨大な怪鳥だった! |
第六章 果たし合い・1明穂国との闘いが終わり、玉葉は新村長として休みなく働いていた。 だが未だに玉葉を新村長と認めない里人らと、玉葉を認める里人らと揉め事を起こす。 玉葉と対立する里人を代表して獅勇がとった行動は? |
第六章 果たし合い・2玉葉と獅勇の一騎打ちは、武器や体格の差もあってか獅勇が優勢だった。 手を貸せば、その時点で玉葉の負けと言われ、朝霧は立ち尽くすほかなかった。 自らは多くの人の遺志で護られ存在しており、負けられないと立ち上がる玉葉だが、 その右手が突如疼きはじめ――!? |